2015年9月13日日曜日

20150912 マンハッタンに着いた

成田を12日の午後4時半くらいに出て、JFK空港に、12日の午後4時半くらいに着きました。いつ寝ていいのかわからず、あまり寝てない。というのも、成田空港で買った新書を読んでいたらずっと読み続けてしまい、寝れなくなったし、おまけに映画も二本見てしまいました。飛行機の中で、赤ワインを頼んで、「少し多めに」と言ったら、なみなみと注いだカップをテーブルの上にふたつ、ドンと置かれてしまい、少しという意味が伝わってなかったです。もしかしてこのふたつで、瓶を半分開けたのでは。
で、その後に何回もコーヒーを飲んだ。たぶんあまり眠れなくなったのは、飛行機の食事の中で炭水化物らしき成分のものは、まったく手をつけなかったということもあります。
炭水化物を食べないと眠くならないというのは、その飛行機の中で読んでいた夏目睦の「炭水化物が人類を滅ぼす」という本にも書いてあります。で、やはり医者が指導する糖尿の治療は、ますます糖尿を加速するということも書いてありますね。60パーセント糖質という比率の食事が原因で、血糖値ががんがん上がり、それをインシュリン注射で落とすというやりかたで、一生治らないようにしていくという治療法です。

で、この夏目さんの本は、途中から話が壮大になってきます。穀物栽培をするために、定住がセットになり、移動し続けた人類はある段階から、動かなくなった。で、やはりこの本でも、炭水化物を人類が食べるというのは、かなり人工的な行為で、そもそも自然界にはそこまで糖質の食物はないということですね。糖質を増やした小麦とかコメを主食にするようになってきて、 早死にも増えて、特にトウモロコシの粥で、幼児の死亡率がかなり上がったそうです。
で、ご飯を食べたりすると、空腹感が早くやってきて、どうしても一日三食食べないと気が済まなくなる。たくさん食べる。たくさん働く。一日中働くという習慣は、この食事の比率がもたらした、と。食うために働かなくてはならないという具合に。日本では米、西欧では砂糖が、麻薬のような作用をもたらして、労働者をずっと働かせることができるようになったそうです。

で、ご飯とかパンを食べると、確かに、お腹空くのが早いですね。いまはわたしは糖質を制限というよりも、ほとんどカットしているので、そうすると、いつお腹空いたのかが、わりにはっきりしない。というよりも、いま食べたいと実感するタイミングがない。
特にランニングすると、胃から食欲を抑制する成分が出るらしく、ランニングすると、その後は数時間はものを食べたくない。空腹感がなかなか来ない。食べ物を想像すると、なんとなく嫌な感じにもなります。
飛行機の中では、電気を消している時間があるけど、いっとき、また明るくなった瞬間に、シロップのかかったパンだけをおやつとして出されます。それに食後は強制的にアイスクリームも置いていくし。こういうのを真面目に食べていくと、また空腹が襲ってくるというのが早くなるはず。

今回、マンハッタンで、前回みたいに、異常に甘ったるいプロテインバーは食べないようにしようと思ったんですが、夏目さん式だと、唯一アボガドを例外にして、果物もダメなので、屋台のバナナを買うわけにもいかず、昼に何を食べたらいいのかな。
走る前にパンとかおにぎりとか、少し食べとかないと、走っている時に貧血を起こすと思い込んでいたのは、単純に水を一日2リットルとか2.5リットル飲むと、貧血にならなくなったので、わたしの勘違いだとわかりました。で、パン類、おにぎりとか、ご飯、麺類とかも全部食べなくなったんですよ。すると、街中で何を買えばいいのかわからなくなる。低コストの食品は全部炭水化物ですから。東横インでは朝ごはんは、おにぎりとパンだったりします。関西セミナーハウスでは、うどんと、すこしだけ薄く何か乗っけたどんぶりご飯だったりします。これは極端すぎるけど、昔はこういうのはよくありましたね。ご飯のおかずに、塩を乗せた白ご飯というのもあったし、有名なラーメンライスもあるし。

で、夏目睦氏は、食物の神、穀物の神は、善なる神でなく、悪魔であることが判明したと書いていて、それが面白かった。穀物栽培は人類を定住させるだけでなく、栽培のサイクルに人を縛り付けるので、けっして自由を許さない支配の神である、と。たわわに実る麦は、イシスの手に常にあり、それはスピカのことだし、また日本では、農耕、豊かな穀物生産というのは昴、つまりアマテラスでもある。オオゲツヒメも、ケは穀物で、穀物が多く育つという意味をもっていて、これらはみな悪神であると言ってます。というのも、穀物を大量に生産することで、地下の水を枯渇させ、土地が死に、塩害が出て、現代ではそろそろこの弊害が人類を絶滅の危機に近づけているということなどです。
こうなると、夏目式だと、狩猟型、十五夜のお月見で笹を象徴するスサノオのほうが善神だという話になるけど、自由に動き回り、また米を食べないので、長生きして、あまり病気もしない。そのかわりに人口も増加しないということに。
夏目睦氏はかなり酒飲みらしく、二十代の時から一度も休肝日がないそうです。でも、糖質をやめてから、γGTPとか他の検査も、数値が全部30以下になったそうです。で、夏目式だと宗教とか思想なども巻き込む感じの展開なので、話が大きくなっていますから、食事指導だけでは済まなくなり、何かムーヴメントにしないといけなくなってしまうでしょう。たとえば住むこと、暮らすことのスタイルも変えなくてはいけない。労働の定義も。
夏目睦氏は、「土地のものを食べる」という思想も批判しています。建物とか住居は土地の上にどしっと固定して作るけど、ここでは定住型という基本のスタイルがあるからこそ、そう想定するわけで、「建築家、走る」の隅研吾によると、サラリーマンが頑張って働いてローンで自分の家を持つという夢は、アメリカが作り出したもので、それに一番洗脳されたのは、日本なんだそうです。日本も明治以前とかなら、長屋の発想なので、家を持つという概念がなかった。で、家を持つと長いローンが始まるので、人生で冒険ができなくなる。リスクを徹底して回避しようとする。ヨーロッパでは、働いていつかは郊外に白い家を建てる、という夢はないそうです。

夏目氏によると、ピスタチオは比較的理想的な栄養バランスらしいので、昼ごはんはピスタチオかな。わたしはコーヒーをおいしいと感じたことはなくて、いつも薬として飲んでいたのですが、こないだブルースモーエンが、コーヒーの禁断症状を起こしていて、前も、フロリダのペンションで、来たらいきなりコーヒーをがばがば飲んでいたので、また影響を受けて、それで飛行機の中でコーヒーを飲んでいたのです。コーヒーを飲みものとして嗜好品としておいしいという感じがまだよく理解できない。コーヒーがおいしいというのはわからないけど、缶コーヒーはとてもまずい、ということはよくわかる。
炭水化物を食べるというのはニコチンと同じで、習慣化しているので、いきなり減らすと、体が震えたりして、ともかく食べたくなると思います。なので炭水化物なし生活に適応するには半年とか一年くらいはかかると思います。わたしも前は、時々食べたいと思うことがあった。大阪の講座から戻って、千駄ヶ谷の駅構内の蕎麦屋さんを見ると、入りたくなることがあった。いまは、まったく食べたいと思わない。食べると、実は具合が悪くなるので。

わたしの父親は朝から晩まで働いて、郊外に白い家を建てたのだけど、父親のキャラクタは、まったくそれに適していないタイプだと思います。お金を貯めたのは母親であって、父親に任せていると、ボーナスでいきなり車買ったりして、全部なくす。なんせ、貧乏サラリーマンだった時に、町内で車を所有している人間はふたりしかおらず、内科のお医者さんと父親だった。世界じゅうで営業していたのも、当時、会社では父親ひとりだけで、英語ができたのは、会社で父親しかいなかった。外国の肉はゴム長靴の底みたいで、食えないとか、フィリピンで主賓になった時、豚の皮を出されてゲロしそうになったとか、そういう話をたくさん聞いた。こういう人物が、郊外に白い家を建てるという夢を持つわけもなく、一日中働いていたのは、家を買うためでなく、家に帰りたくないからですね。白い家を作ったのは母顔で、父親は稼いだものはすべて失うという方向に行く。働きもので、きわめて建設的なんだけど、お金を備蓄するという発想がない。
隅研吾の父親とだいぶ違う。たぶん同じ場所に住むのを嫌がっていたと思う。お休みの日には、朝からパチンコに行き、夜まで戻ってこないというのも、家に近づきたくないからですよね。
前回の6月、スタバにはトイレがないと思っていたのは、わたしの勘違いでした。むしろNYでは、スタバのトイレこそが、公衆トイレ扱いされているらしい。ユニオンスクエアの前のスタバ、ほかもうひとつのスタバもトイレはなかったのだけど、ほかはあるようです。かわりにユニオンスクエアの公園の中のトイレに行ったけど、中では黒人が数人固まっていて、さらに洗濯をしていた。

結局寝てないまま、13日の朝に、あちこちを歩き回って、ファーマシー見つけ出し、そこで歯ブラシとか購入し、サラダも見つけました。ホテルに戻ってみたら、一階の奥が大騒ぎで、ここは簡易型の朝食があるんですね。日本ならまるで東横インみたいな簡単なものを、みんなで狭いところで食っているので、超混雑状態。コーヒーとマフィンとか食べたくないよ。やっぱり炭水化物のカタマリ。東横インと同じだ。日本ならオニギリ、NYならマフィンだ。わたしはいま1ドル札10枚しか持っていません。キャッシュはこれだけです。なので、すべてをカードで購入することになります。ホテルの室内掃除の人のチップとして、枕元に2ドルとか3ドル置くというのは、日本人だけに流通している妙な習慣だそうです。旅行会社オリジナルらしい。なので、今回はそれをしないことにしました。レストランにはどこにも入るつもりはないので、チップが必要でない。